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カテゴリ:[ 連絡掲示板 ] キーワード: 農業 肥料 九州


227件の内、新着の記事から10件ずつ表示します。


[159] 食料・農業・農村基本計画(原案)5/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)12時23分56秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

(3)消費者ニーズと食をめぐる課題の多様化

 ア 情勢

 我が国では、女性の社会進出や単身・高齢者世帯の増加、日常生活における情報通信技術(ICT)の急速な利用の拡大などの社会構造、ライフスタイル等の変化を反映し、「家庭での調理を要しない加工食品や総菜」、「少量サイズの商品」、「ネット販売による食品購入」など、食品の質、サービス形態等の多様化や高度化が進んできており、今後こうした動きは更に進展するものと考えられる。

 消費者と食との関わり方が多様化する中では、地域で受け継がれてきた伝統的な食文化の衰退、食卓と生産現場との距離の拡大による農業や農村についての国民の理解の希薄化等が進むことも懸念されている。

 イ 主な施策の評価と課題

 消費者ニーズの多様化や高度化が進む中、需要に即した生産等を推進する観点から、生産の低コスト化や安定生産の実現、高品質化等のための新技術や新品種の開発や導入等を促進するための施策を講じてきた。

 しかし、増大する加工・業務用の原料農産物への需要に国内の農業生産が十分に対応できず、原料農産物や調整品の輸入拡大を招くといった課題も生じている。

 このため、消費者ニーズの変化等に対応した生産・供給体制の構築等を図る取組を更に後押ししていく必要がある。

 消費者の食生活の在り方等に関しては、これまでも栄養バランスに優れた「日本型食生活」の推進など様々な取組を進めてきたが、実践状況や実践のための課題等は、年齢やライフスタイル等に応じて様々である。

 このため、今後、望ましい食生活の実現や国産農産物の消費拡大等を目指す取組については、消費者各層の多様なニーズや特性等を踏まえ、改めてそれぞれの目的の達成に向けた効果的な推進を図っていく必要がある。

(4)農業を支える担い手など農業・農村の構造の変化

 ア 情勢

 我が国の農業構造は、利用権の設定等による農地集積が一定程度進展し、現在、認定農業者や集落営農等が農地を利用する面積は全体の約半分を占めている。また、法人経営体の数は、近年、10年間で約2倍のペースで増加している。一般企業の農業参入についても、平成21年の農地法改正によりリース方式での参入が全面的に自由化され、同法改正前の約5倍のペースで進むなど、農業構造は変化してきている。

 しかし、土地利用型農業を中心に農業の将来を支える若い担い手の確保が十分に進んでおらず、農業就業者の高齢化が進み、60歳以上が約7割、50歳未満が約1割という著しくアンバランスな年齢構成となっている。40歳未満の新規就農者は、近年1万3千人~1万5千人で推移しているが、このうち定着するのは1万人程度である。このため、高齢者のリタイアにより農業就業者が著しく減少していくことが見込まれている。また、農地集積により経営の規模が拡大する一方、集積された農地は小さな区画のまま分散錯綜している場合も多く、生産性向上の大きな阻害要因となっている。

 また、農業の構造改革の進展等に伴い、農村では大規模経営体と小規模農家への二極分化、土地持ち非農家の増加等も進行しており、今後、同質な農家の存在を前提としてきた集落における共同活動の在り方や、農業水利施設の保全管理等を進める際の地域での円滑な合意形成に様々な影響を及ぼす可能性もある。

 イ 主な施策の評価と課題

 これまで、認定農業者制度の創設や認定農業者等を対象とする水田・畑作経営所得安定対策の導入、新規就農の促進、農業経営の法人化の推進等を通じて、農業の構造改革は一定程度進展してきた。

 しかし、平成22年以降の施策の見直しの中で、構造改革の対象となる「担い手」の姿が不明確となったことに鑑み、基本法第21条の「効率的かつ安定的な農業経営」が「農業生産の相当部分を担う構造を確立する」との方針を踏まえて、再度「担い手」の姿を明確にして施策を推進していく必要がある。また、農業就業者の高齢化等が著しく進む中で、望ましい農業構造の確立と農業の産業としての自立を図る観点から、「農地中間管理事業の推進に関する法律」(平成25年法律第101号)に基づく農地の公的な中間的受皿として、各都道府県に設立された農地中間管理機構を活用した農地の集積・集約化を促進していく必要がある。同時に、就農の準備や所得の確保等への支援による農業の内外からの青年層の新規就農の促進、農業経営の法人化の推進など農業の担い手の育成・確保に向けた取組を更に進め、農業の構造改革を一層加速化していく必要がある。

 その際、地域においては、農業に関わる多様な主体が存在していることから、地域の農業の担い手と兼業農家、高齢農家等との役割分担についての合意形成を促進していく必要がある。

 また、今後、農業・農村の構造変化が農地・農業用水等の維持管理等に及ぼすと考えられる様々な影響を踏まえ、関連する施策の在り方等について検討していく必要がある。

http://6249.teacup.com/zenpi_kumamoto/bbs/158




[158] 食料・農業・農村基本計画(原案)6/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)12時22分32秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

(5)農業・農村の多様な可能性

 ア 情勢

 海外における日本食への関心の高まりなどを背景に、日本の食材や食文化を世界に広める好機が訪れる一方、国内では、高齢化など社会構造等の変化に伴い、介護食品や食に関連した健康ビジネスなど新たな分野の市場が拡大すると見込まれている。

 一部の地域では若者や女性の域外からの転入により人口が増加するなど、農業の魅力や、豊かな環境や景観、伝統文化等を有する農村の価値を再認識する動きも生まれつつある。加えて、バイオマスの活用、再生可能エネルギーの生産など、これまでは十分に活用されてこなかった農村の多様な地域資源を有効活用し、新たな事業を創出する取組も始まっている。また、女性ならではのアイデアと感性も活かしながら、農業・農村をめぐる様々な課題を克服し、新たな可能性を切り拓いていく取組が徐々にではあるが増え始めている。

 こうした動きに加え、我が国の有するロボット技術やICTといった最先端の技術、さらには他産業で確立された技術を農業・農村分野でも活用することにより、生産性等を大幅に向上させる可能性も広がっている。

 イ 主な施策の評価と課題

 農業・農村の様々な資源を活用した、新たな需要の開拓や地域の活性化の取組を後押しする観点から、平成25年1月に農林漁業成長産業化ファンドを創設するなど、6次産業化の取組の発展段階に応じた支援や、都市農村交流の促進、新たな分野の市場を創造するための環境づくりなど、農業者や関連事業者による積極的な取組を促す施策の整備を順次進めてきた。

 こうした中で、各地域で意欲的な取組が広がっているが、今後、より質の高い取組や、地域に広く役立つ取組を全国的に創出していく必要がある。また、都市と農村の交流人口には一定の増加が見られるが、今後は、一過性の交流にとどまらず、移住・定住へと結び付けていくための施策展開を図っていく必要がある。

 また、農林水産分野の研究開発については、農業現場の課題解決、成長産業化を進める上で重要な役割を果たしてきたが、これまで開発された技術の中には現場で十分活用されていないものも多い。今後は、研究開発の枠組みや現場への技術移転プロセスの抜本的な見直しを進めていく必要がある。また、ロボット技術やICTなど最先端技術の活用については、現場に広く普及する段階に至っていない。今後、一般の農家にも導入が進むよう、ロボット技術の先行企業やIT 企業との連携等により取組を更に加速化していく必要がある。

(6)東日本大震災からの復旧・復興の状況

 ア 情勢

 平成23年3月11日に発生した東北地方太平洋沖地震及びそれに起因する大津波による農業・農村の被害は、津波に被災した農地が2万1,480ha、農業経営体が約1万100経営体に達した。このため、農地のがれき等の撤去、除塩や農業用施設等の復旧等を計画的に進め、平成27年3月時点で、津波被災農地のうち約7割で営農再開が可能となっている。また、平成26年2月時点で、津波被害のあった農業経営体のうち55%が経営を再開している。さらに、農地等の復旧と合わせた農地の大区画化、大規模施設園芸といった先進的な取組も進んでいる。

 また、東京電力株式会社福島第一原子力発電所(以下「東電福島第一原発」という。)の事故に伴い、放射性物質による汚染が広がったことから、放射性セシウム濃度が基準値を超えない農産物のみを流通させるため、農産物の出荷前に放射性物質の検査等を実施するとともに、避難指示区域等における農業者の経営再開に向けた取組を推進してきた。現在、放射性セシウム濃度の基準値を超える農産物の品目や地域は限定的となっている。

 他方、原発事故に伴う風評被害に対しては、安全確保のための取組等についての情報発信、被災地産農産物等の利用を促進する取組等を実施してきた。しかしながら、依然として風評被害が払拭されたとは言えない。

 さらに、諸外国・地域において実施されている我が国農林水産物・食品の放射性物質に係る輸入規制に対しては、その緩和や撤廃に向けた働きかけなどを進めてきた結果、一定の進捗は見られたものの、香港、台湾、中国、韓国など主要な輸出先国・地域が依然として輸入規制を継続している。

 イ 主な施策の評価と課題

 東日本大震災(政府は、東北地方太平洋沖地震による災害及びこれに伴う原子力発電所事故による災害を「東日本大震災」と呼称)の発災以降、政府を挙げて被災地の復旧・復興に取り組んできた。

 この結果、発災直後に比べ、農業・農村の分野においても復旧・復興に関する取組は相当程度進展したものの、現在も経営再開に至っていない多くの農業者が存在しており、経営再開に向けた取組の加速化が必要である。また、新たな農業のモデルとなるよう、単なる復旧にとどまらない将来を見据えた復興の取組を進めていくことが求められている。さらに、いまだに根強く残る風評被害を克服していかなければならない。

 このため、今後、津波等による被害が甚大な地区等の復旧・復興を更に進めるとともに、先端技術を駆使した生産・加工技術等の大規模実証研究の成果の普及等を進めていく必要がある。加えて、東日本大震災の教訓を踏まえ、今後の大規模な自然災害等に備え、防災や減災等のための取組を進めていく必要がある。

 また、放射性物質による汚染に対し、今後とも、農産物の安全の確保や、避難指示区域等における経営再開に向けた取組を着実に推進するとともに、風評被害の払拭に向けた丁寧な情報発信や被災地農産物等の利用促進、諸外国・地域の輸入規制の緩和や撤廃に向けた更なる働きかけを行っていく必要がある。

http://6249.teacup.com/zenpi_kumamoto/bbs/157



[157] 食料・農業・農村基本計画(原案)7/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)12時20分59秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

2.農業や食品産業の成長産業化と農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を促進する施策展開-施策の推進に当たっての基本的な視点-

 これまでの施策展開の前提としていた食料・農業・農村の実態等が大きく変化しつつあり、現在は食料・農業・農村施策の展開に当たっての大きな転換点にある。

 今後、基本法に掲げられた基本理念の実現を図っていくためには、農地の集積・集約化等による農業の構造改革や、新分野への積極的なチャレンジを通じた国内外の需要の取り込み等を進め、農業や食品産業の競争力の強化を図っていく必要がある。また、農業・農村の有する多面的機能は、その発揮により国民に多くの恩恵をもたらすものであり、食料の供給の機能と一体のものとして生ずる極めて重要な機能であることから、その発揮を促進することが必要である。

 このため、農業の構造改革や新たな需要の取り込み等を通じて、農業や食品産業の成長産業化を促進するための産業政策と、農業の構造改革を後押しつつ農業・農村の有する多面的機能の維持・発揮を促進するための地域政策を車の両輪として進めるという観点に立ち、食料・農業・農村施策の改革を推進していくこととする。

 その際、短期的に取り組むべき課題と中長期的な変化への対応という観点にも留意しつつ、以下の視点に立って、施策を展開する必要がある。

(1)基本法の基本理念の実現に向けた施策の安定性の確保

 基本法の基本理念の実現に向け、食料・農業・農村施策の改革を進めるに当たっては、生産現場に無用な混乱や不安をもたらさず、農業者や関連事業者等が中長期的な視点で経営拡大や新たな事業分野への進出等に取り組めるよう、施策の安定性を確保する。

(2)食料の安定供給の確保に向けた国民的な議論の深化

 食料供給に影響を及ぼす可能性のある様々なリスクが存在する中、豊かな食生活の中では意識されることが少ない、食料の安定供給の確保の在り方について、国民的な共通理解の醸成、議論の深化が求められている。

 このため、平素から、我が国の農林水産業が有する食料の潜在生産能力を評価して示すとともに、世界の食料需給の動向や将来の見通し、食料供給に係る様々なリスクの評価結果、不測の事態が生じた場合に講ずる対応等についての情報発信を行い、国民との双方向のコミュニケーションを進める。

(3)需要や消費者視点に立脚した施策の展開

 農業者や食品産業事業者等は、超高齢社会、本格的な人口減少社会の到来等の社会構造やライフスタイル等の変化、国内外の新たな市場の開拓の可能性等を踏まえ、消費者に選択される商品やサービスの供給、新たな価値の創出に取り組んでいく必要がある。

 このため、農業者や食品産業事業者、様々な関連事業者が、新たな需要を取り込むための戦略的なパートナーとなり、相互のコミュニケーションを深めつつ、マーケットインの発想(市場を意識し、消費者の需要に応じて生産・供給するとの発想)による多様かつ高度な消費者ニーズ等への的確な対応や、生産性の向上等に向けた生産・供給体制の構築等を進める取組を後押しする。

 食生活において、安全な食品を安心して口にすることができることは欠かせない前提であり、引き続き、食品の安全確保と、食品に対する消費者の信頼の確保に向けた取組を推進する。

(4)農業の担い手が活躍できる環境の整備

 人口減少の進行や農業就業者の著しい高齢化など我が国の経済社会や農業・農村の構造変化が進む中で、我が国の農業の将来を切り拓くためには、従前の発想にとらわれず、創意工夫を発揮して自らの判断で消費者ニーズの変化等に対応する担い手の育成・確保が鍵であり、待ったなしの課題である。

 このため、農業の内外からやる気のある若者を呼び込むための取組を推進するとともに、担い手が、将来展望をしっかりと持ちつつ、意欲的に経営発展に取り組むことができる環境を整備する。

(5)持続可能な農業・農村の実現に向けた施策展開

 多面的機能の発揮による恩恵を将来にわたって国民が享受することができるよう、農地・農業用水、美しい農村景観等の地域の資源について、良好な状態で保全管理が行われるための取組を推進する。また、農業経営やその基盤としての技術の次の世代への確実な継承等を図る取組を推進する。

 こうした取組を推進する際、地域の農業の担い手はもとより、小規模な農家や地域住民、都市部の人材なども含め、農村の内外から幅広い人材や事業者等の参画を促すとともに、地域においてその能力等を最大限発揮できる環境づくりを推進する。

 生産面においても、気候変動等への的確な対応や環境と調和した農業を推進する。

(6)新たな可能性を切り拓く技術革新

 農業の生産や流通等の現場のニーズに直結した戦略的な研究開発と、その成果の速やかな現場への移転によりイノベーションを起こし、生産性の大幅な向上、需要への的確な対応や新たな価値の創出等を促進する必要がある。

 このため、我が国の強みであるロボット技術やICT等の先端技術等を応用した技術開発を進めるとともに、農業者や普及組織等の研究開発過程への参画や、産学金官の知を結集した共同研究等を加速化する新たな仕組みづくりなど、幅広いステークホルダーを巻き込みつつ、研究開発や技術移転のプロセスの改革や、現場に技術を広く普及させるための環境づくりを一体的に進める。

(7)農業者の所得の向上と農村のにぎわいの創出

 農業・農村が、農業就業者の減少や高齢化、農業所得の減少など厳しい状況にある中、今後、農業の競争力を強化しつつ、産業として持続可能なものにするとともに、農村を活性化するためには、多様な資源を活かして新たな市場を開拓し、農業・農村の所得の増大と地域内での再投資、更なる価値の創出という好循環を生み出していくことが重要である。また、農業・農村の所得増大は、我が国の多様な人材のキャリア等に応じた就業の新たな選択肢を提供することで、その能力を最大限活かすとともに、経済成長にも貢献する。

 こうした観点から「農林水産業・地域の活力創造プラン」等においては、「今後10年間で農業・農村の所得倍増を目指す」こととされており、これに向けて、農業生産額の増大や生産コストの縮減による農業所得の増大、6次産業化等を通じた農村地域の関連所得の増大に向けた施策を推進する。

http://6249.teacup.com/zenpi_kumamoto/bbs/156



[156] 食料・農業・農村基本計画(原案)8/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)11時56分44秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

第2 ≪食料自給率の目標≫

1.食料自給率

(1)基本的な考え方

 国民に対する食料の安定的な供給については、基本法第2条第2項において、「世界の食料の需給及び貿易が不安定な要素を有していることにかんがみ、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、これと輸入及び備蓄とを適切に組み合わせて行われなければならない」旨が定められている。

 また、同法第2条第3項において、「食料の供給は、高度化し、かつ、多様化する国民の需要に即して行わなければならない」旨が定められている。

 これらを踏まえ、同法第15条においては、基本計画の中で、「食料自給率の目標は、その向上を図ることを旨とし、国内の農業生産及び食料消費に関する指針として定める」こととされている。

 このため、食料自給率の目標については、こうした規定に即して設定する。

(2)前基本計画における食料自給率の目標の検証

 前基本計画においては、計画期間の最終年度となる平成32年度の食料自給率の目標について、「我が国の持てる資源をすべて投入した時にはじめて可能となる高い目標」として、供給熱量ベースの総合食料自給率を50%、生産額ベースの総合食料自給率を70%と設定した。

 前基本計画策定以降、供給熱量ベースの総合食料自給率は約40%で推移しており、目標から乖離している状況となっている。これは、増加を見込んでいた米、米粉用米等の消費が予測を大きく下回る一方で、減少を見込んでいた油脂類等の消費が予測を上回って推移している状況にあることや、大幅な拡大を見込んでいた米粉用米や小麦等の生産が目標数量を大きく下回っていることが要因となっている。

 生産額ベースの総合食料自給率については、70%に近い水準で推移している。これは、国内生産額への寄与が大きい牛肉、豚肉等の消費と生産がおおむね見込みに沿って推移していることが要因となっている。

 各品目別に数量目標に対する生産の進捗状況を見ると、課題に対する取組が不十分な品目がある一方で、当初の目標設定が過大と考えられる品目もあり、これらの結果、特に供給熱量ベースの総合食料自給率の目標が現状と乖離している状況となっている。

(3)食料自給率の目標の設定の考え方

 今回の食料自給率の目標設定に当たっては、食料自給率が国内の農業生産だけではなく、食料消費の在り方等によって左右されるものであることから、この目標が食料消費の見通しや消費者ニーズを踏まえた国内生産の指針としての役割を有することや、前基本計画の検証結果を踏まえ、計画期間内における実現可能性を考慮する必要がある。

 このため、(6)の「重点的に取り組むべき事項」等に取り組むこととし、その場合に実現可能な姿として、(7)の「平成37年度における食料消費の見通し及び生産努力目標」を示した上で、食料自給率の目標等を設定することとする。

http://6249.teacup.com/zenpi_kumamoto/bbs/155



[155] 食料・農業・農村基本計画(原案)9/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)11時55分36秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

(4)食料自給率の目標の示し方

 食料自給率は、現実の食料消費を分母とし、これに対応した現実の食料の国内生産を分子として計算され、国民の需要に対する国内の食料供給能力を示す指標となっている。

 この食料自給率の示し方については、重量ベースの品目別自給率と我が国の食料全体の自給の程度を供給熱量ベース及び生産額ベースで表す総合食料自給率がある。

 供給熱量ベースの総合食料自給率は、食料が生命と健康の維持に不可欠な最も基礎的な物資であるとの観点から、基礎的な栄養価であるエネルギー(カロリー)に着目して、国民に供給される熱量(総供給熱量)のうち国内生産による割合を示す指標である。

 生産額ベースの総合食料自給率は、経済的価値に着目して、国民に供給される食料の生産額(食料の国内消費仕向額)のうち国内生産による割合を示す指標である。これは、高度な生産管理により高品質な農産物等を生み出すという我が国農林水産業の強みを表すものであり、比較的低カロリーであるものの、国民の健康の維持増進の上で重要な役割を果たす野菜・果実や、相当割合が国内で生産されているにもかかわらず、飼料の多くを輸入に依存しているため、供給熱量ベースの自給率が低く算出されている畜産物等の生産活動がより適切に反映されるという特徴を有する。

 このように、2つの総合食料自給率はいずれも重要な指標であることから、食料自給率の目標については、供給熱量ベースと生産額ベースの総合食料自給率の目標をそれぞれ設定することとする。

 また、総供給熱量の約2割、食料の国内消費仕向額の約3割を占める畜産物の自給率は、飼料の自給の度合いに大きく影響を受けることから、総合食料自給率の目標と併せて飼料自給率の目標を設定することとする。

(5)食料消費及び農業生産の課題

 ① 食料消費に関する課題

 我が国の食料消費の場面においては、高齢化や人口減少、食の外部化・簡便化が進行する中で、国内市場において食品産業事業者等の積極的な取組を促すことにより国産農産物の消費拡大を図るとともに、拡大が見込まれる海外市場の需要を取り込むことが必要となっている。

 また、ライフスタイルの多様化により食生活が変化している中、「日本型食生活」の推進に向けて、個人の様々なライフスタイルを踏まえたきめ細かい対応が必要であり、その際には食品産業の現状も考慮することが重要である。食や農林水産業への理解増進に向けては、学校教育を始めとする様々な機会を活用した効果的な働きかけが課題となっている。食料資源の有効利用等の観点からは、食品産業事業者等と連携した食品ロスの削減を促進することが重要である。

 さらに、食品の品質や表示に係る消費者の関心が高まっていることから、食品の品質管理や消費者の信頼の向上に向けた食品産業事業者等の主体的な取組が求められている。また、消費者の選択に資する表示情報の充実や適切な表示の推進に向けて、現行では加工度の低い一部の品目のみを対象とする原料原産地表示の在り方について検討することが重要である。

 ② 農業生産に関する課題

 我が国の農業生産については、農地面積の減少や農業者の高齢化等が進行しており、生産能力の低下が懸念される状況にある。

 このため、国内農業の活性化に向けて、農地等の農業資源の面においては、優良農地の確保、荒廃農地の発生防止・解消等が必要となっている。

 また、人材面では、担い手の確保、農業者の高齢化への対応等が必要となっており、農業技術等の面では、新技術の開発・普及、国産農産物等の最大の仕向先である食品製造事業者等のニーズや需要構造等の変化に対応した生産・供給体制の構築等が重要である。

http://6249.teacup.com/zenpi_kumamoto/bbs/154




[154] 食料・農業・農村基本計画(原案)10/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)11時54分30秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

(6)食料自給率向上に向けて重点的に取り組むべき事項

 ① 食料消費

 食料消費については、消費者、食品産業事業者その他関係者が、農産物・食品に関する正確で十分な知識を得た上で、より積極的に国産農産物の消費拡大に取り組んでいくことが重要である。このため、以下に掲げる事項に取り組む。

  ア 国内外での国産農産物の需要拡大

 官民一体となった国産農産物の消費拡大の国民運動、国産農産物を求める食品産業事業者と生産現場との連携等を推進するとともに、日本食や日本の食文化に関する情報発信と併せ、農林水産物・食品の輸出を促進する。

  イ 食育の推進

 ごはんを中心に多様な副食等を組み合わせ、栄養バランスに優れた「日本型食生活」の実践を推進するため、消費者各層の特性に適した方策を検討し、実施するとともに、食品産業における情報提供等の取組を促進する。また、幅広い世代に対する農林漁業体験の機会の提供により、消費拡大の前提となる食や農林水産業への国民の理解を増進させる。

  ウ 食品に対する消費者の信頼の確保

 食品の品質管理、消費者対応等の取組について、食品の生産から加工・流通、消費に至るまでの各段階の関係者が連携し、情報共有を通じた取組の向上と標準化等を図る。また、加工食品の原料原産地表示について、実行可能性を確保しつつ拡大に向けて検討する。

 ② 農業生産

 農業生産については、農業者その他関係者が、国内生産による食料生産能力の維持向上を図りつつ、マーケットインの発想による多様かつ高度な消費者ニーズに対応した国内農業の生産を拡大することが重要である。このため、以下に掲げる事項に取り組む。

  ア 優良農地の確保と担い手への農地集積・集約化

 優良農地を確保するとともに、農業水利施設の適切な保全管理等による農業用水の持続的な活用を推進する。また、農地中間管理機構のフル稼働、地域の話合いにより作成する人・農地プランの活用、農地中間管理事業と基盤整備事業の連携等による担い手への農地集積・集約化と荒廃農地対策を推進する。

  イ 担い手の育成・確保

 農業経営の法人化や経営の多角化・複合化等を推進するとともに、農業の内外からの青年層の新規就農を促進する。

  ウ 農業の技術革新や食品産業事業者との連携等による生産・供給体制の構築等の実現

 生産コストの低減を図るための省力栽培技術・新品種の導入等や、次世代施設園芸拠点の整備等を推進するとともに、食品産業事業者との連携等を通じて、需要構造等の変化に対応した生産・供給体制の構築等を推進する。

(7)食料自給率の目標

 ① 食料消費の見通し及び生産努力目標

 今後の少子高齢化の進展に伴う摂取熱量の減少を踏まえ、(6)で掲げた重点事項への適切な取組等により、食料消費に関する課題が解決された場合の平成37年度における食料消費の見通しを主要品目ごとに示すこととする。

 また、(6)で掲げた重点事項への適切な取組等により、農業生産に関する課題が解決された場合に実現可能な国内の農業生産の水準として、平成37年度における生産努力目標を主要品目ごとに示すこととする。

 平成37年度における食料消費の見通し及び生産努力目標は、第1表に整理したとおりである。

 なお、農地面積の見通し、これらの生産努力目標を前提とした場合に必要となる延べ作付面積及び耕地利用率は第2表のとおりである。

(第1表)平成37年度における食料消費の見通し及び生産努力目標
(第2表)農地面積の見通し、延べ作付面積及び耕地利用率

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[153] 食料・農業・農村基本計画(原案)11/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)11時51分16秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

 ② 食料自給率の目標等

 第1表の食料消費の見通し及び生産努力目標を前提として、諸課題が解決された場合に実現可能な水準として示す食料自給率の目標等は、第3表のとおりとする。

(第3表)食料自給率の目標等

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[152] 食料・農業・農村基本計画(原案)12/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)11時48分55秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

2.食料自給力

(1)食料自給力指標の考え方

 平成26年2月に公表された「食料の供給に関する特別世論調査」において、国内生産による食料供給能力の低下を危惧する回答が大部分を占める結果となったこと等を踏まえれば、国民に対して我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力(食料自給力)とその動向を併せて示すことにより、食料自給力についての国民の共通理解を醸成するとともに、食料安全保障に関する国民的議論を深化させていくことが必要である。

 他方、国民が現実に消費する食料が国内生産によってどの程度賄えているかを示す食料自給率については、
 ① 非食用作物(花き・花木等)が栽培されている農地が有する食料の潜在生産能力が反映されないこと
 ② 先進国に比べ経済力が低く、輸入余力が小さい国では、食料自給率が高くなる傾向にあること
 ③ 高齢化等による食生活の変化といった消費構造に影響を受けること
から、我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力を示す指標としては一定の限界がある。

 こうした中、国際的な食料需給に不安定要素が存在する中で、仮に輸入食料の大幅な減少といった不測の事態が発生した場合は、国内において最大限の食料供給を確保する必要がある。現実の食料消費を踏まえた供給熱量ベースの総合食料自給率は直近の平成25年度において39%であるが、我が国の農林水産業が有する潜在的な生産能力をフルに活用することとすれば、生命維持に必要な食料の生産を高めることが可能であることから、平素からその時点における我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力を評価しておくことが重要である。

 また、過去50年にわたり農地面積は減少傾向で推移するとともに、主要穀物(米、小麦、大豆)等の単収の伸びが近年鈍化しているなど、我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力の低下が懸念される状況にあることから、我が国農林水産業が有する食料の潜在生産能力について過去からの動向も併せて示すことにより、国内の潜在生産能力の状況について国民の正しい理解を得ていくことも重要である。

 このように、国内の潜在生産能力について、平素からその時点における能力を定量的に評価するとともに、過去からの動向を示すことにより、
 ① 食料自給率が近年横ばいで推移する中、国内の潜在生産能力が徐々に低下している実情にあること
 ② 現在の食生活を前提とした作付体系からより供給熱量等を重視した作付体系とすることにより、我が国が有する食料の潜在生産能力を発揮すれば、現状より高い食料供給量を得ることが可能であること
を明らかにすることで、国民の共通理解の醸成を図るとともに、食料安全保障に関する国民的議論を深化させていくことが必要である。

 このため、現実の食料消費を踏まえた食料自給率に加えて、我が国農林水産業が有する潜在生産能力をフル活用することにより得られる食料の供給熱量を示す指標として、食料自給力指標(その時点における我が国の食料の潜在生産能力を評価する指標)を試算することとする。

 今回新たに食料自給力指標を示し、我が国の食料自給力の現状や過去からの動向についての認識を共有することにより、豊かな食生活が維持できている中にあって日頃は深化が図られにくい我が国の食料安全保障に関する国民的議論を深め、その上で、国において、
 ① 生産者には農地等の農業資源や農業技術等のフル活用、
 ② 消費者には国産農林水産物の積極的な消費拡大や農山漁村の重要性に対する理解の促進、
 ③ 食品産業事業者には国産農林水産物の積極的な活用・販売や生産者と一体となった新たな取組の展開
等を働きかけることにより、食料の安定供給の確保に向けた取組を促すこととする。

(2)食料自給力指標の示し方

 食料自給力指標は、農地等を最大限活用することを前提に、生命と健康の維持に必要な食料の生産を複数のパターンに分けた上で、それぞれの熱量効率が最大化された場合の国内農林水産業生産による1人・1日当たり供給可能熱量により示すこととする。

 この食料自給力指標のパターンについては、現在の食生活との乖離の度合い等を勘案し、以下のとおりとする。
 ① 栄養バランスを一定程度考慮して、主要穀物(米、小麦、大豆)を中心に熱量効率を最大化して作付けする場合(パターンA)
 ② 主要穀物(米、小麦、大豆)を中心に熱量効率を最大化して作付けする場合(パターンB)
 ③ 栄養バランスを一定程度考慮して、いも類を中心に熱量効率を最大化して作付けする場合(パターンC)
 ④ いも類を中心に熱量効率を最大化して作付けする場合(パターンD)

 さらに、これらと併せて、食料消費に対応した現実の国内生産(国産熱量)を支えている基礎的構成要素を明らかにする観点から、関連指標として、農産物については、①「農地・農業用水等の農業資源」、②「農業技術」、③「農業就業者」を、水産物については、①「魚介類・海藻類の生産量」、②「漁業就業者数」を、それぞれ記載することとする。

 なお、食料自給力指標の試算に当たっては、食料自給力指標が現実とは切り離された潜在生産能力を示すものであることから、一定の前提を置かざるを得ないが、その前提については以下のとおりとする。
 ア 生産転換に要する期間は考慮しない。
 イ 農林水産業生産に必要な労働力は確保されている。
 ウ 肥料、農薬、化石燃料、種子、農業用水、農業機械等の生産要素(飼料は除く。)
  については、国内の農林水産業生産に十分な量が確保されているとともに、農業水利施設等の生産基盤が適切に保全管理・整備され、その機能が持続的に発揮されている。

 また、食料自給力指標については、その動向を定期的に検証する観点から、食料自給率の実績値と併せて、毎年、直近年度の値を公表する。

(3)食料自給力指標

 (2)で示した方法で試算した平成25年度における食料自給力指標は、図のとおりである。

(図)平成25年度における食料自給力指標

(関連指標)

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[151] 食料・農業・農村基本計画(原案)13/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)11時43分58秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

第3 ≪食料、農業及び農村に関し総合的かつ計画的に講ずべき施策≫

1.食料の安定供給の確保に関する施策

 食品の安全確保と、食品に対する消費者の信頼の確保に向けた取組を推進するとともに、国民の健全な食生活に資するよう、食育や「和食」の保護・継承等を推進する。

 食料の安定供給という重要な役割を担っている農業や食品産業が、消費者の多様なニーズへの的確な対応や国内外の新たな需要の取り込み等を通じて健全に発展するため、6次産業化、農林水産物・食品の輸出、食品産業の海外展開等の取組を促進する。

 食料の安定供給に係る様々なリスクに対応するため、総合的な食料安全保障を確立する。

(1)国際的な動向等に対応した食品の安全確保と消費者の信頼の確保

 食品の安全を確保するため、「後始末より未然防止」の考え方を基本に、科学的知見に基づき、国際的な枠組み(リスクアナリシス)による、リスク評価(食品中に含まれる危害要因の摂取による健康への悪影響を科学的に評価すること)、リスク管理(リスク低減のための政策や措置を検討し、必要に応じて実施すること)及びリスクコミュニケーション(リスクに関する関係者間の情報及び意見の交換)を行う。また、消費者の信頼を確保するため、食品表示情報の充実や適切な表示、食品産業事業者等による主体的な取組等を推進する。

 ① 科学の進展等を踏まえた食品の安全確保の取組の強化

 食品の安全性を向上させるため、科学の進展により新たに食品への含有が確認された有害化学物質・微生物を含め、含有実態調査や分析法等の研究を実施する。その結果、必要に応じて、当該有害化学物質等に係る生産・製造段階の安全性向上対策をまとめた低減指針等を作成し、現場に周知するとともに、これまで作成した低減指針等も含め、その効果を検証し、必要に応じて見直す。また、これらの取組により得た科学的知見やデータの提供等を通じ、我が国の実態を反映させつつ、食品安全に関する国際基準や規範の策定に貢献する。

 このような有害化学物質等のリスクの低減に着目した取組等を基礎として、生産、製造の段階等ごとに食品の安全確保を図るために必要な取組について、以下のとおり推進する。

 ア 生産段階における取組

 生産資材について、安全性の向上、適正使用の推進、迅速な供給といった観点から、科学的知見に基づくリスク管理を効果的かつ効率的に実施する。このため、肥料については、下水汚泥など国内未利用資源の肥料原料としての利用を拡大するため、肥料登録に必要な公定規格を速やかに設定するとともに、事業者による簡易で安価な分析法を活用した自主的な品質管理を促進する。飼料については、原料の調達先国等の多様化への対応として、有害化学物質等による汚染実態の把握や監視・指導を実施するとともに、より効果的かつ効率的に安全を確保するため、これまでハザード(危害要因)ごとに整理されていた工程管理のガイドラインを統合し、事業者におけるGMP(適正製造規範)やHACCP(食品製造等に関する危害要因を分析し、特に重要な工程を監視・記録するシステム)の導入を推進する。農薬については、より安全で有効な農薬を迅速に供給するため、農薬登録審査に当たって、国
際的に用いられている方法を導入して科学的な審査を充実させるとともに、国際的な共同評価への参加等により審査を迅速化する。動物用医薬品については、より安全で有効な動物用医薬品を迅速に供給するため、審査手続の見直しや審査資料の国際的な共通化を推進する。

 農業者や産地において、農業生産工程管理(GAP)の導入が進んでいるものの、取組の水準にばらつきが見られることから、農林水産省のガイドラインに則した一定水準以上のGAPの普及、拡大を推進する。

 イ 製造段階における取組

 食品製造事業者における衛生・品質管理のための取組については、特に中小規模層の事業者へのHACCP導入を進めるため、「食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措置法(HACCP支援法)」(平成10年法律第59号)に基づくHACCP導入のための施設や体制の整備等、必要な環境整備を推進する。また、HACCPの導入等を担う人材の育成や、消費者理解を促進するための取組等を推進する。

 ウ 危機管理等に関する取組

 食品に起因する事故、事件の発生や被害の拡大を防ぐため、食品産業事業者におけるコンプライアンス(法令及び社会規範遵守)の徹底や食品事故対応マニュアルの整備等を促す取組を継続する。また、平成26年6月に公表された「食品への意図的な毒物等の混入の未然防止等に関する検討会」報告書で整理された食品防御の考え方やその対策を広く周知し、食品産業事業者による業界をあげた取組を促進する。

 エ 輸入に関する取組

 輸入食品の安全を確保するため、輸出国政府との二国間協議や在外公館を通じた現地調査等の実施、情報等の入手のための関係府省の連携の推進、監視体制の強化等に取り組む。

 ② 食品表示情報の充実や適切な表示等を通じた食品に対する消費者の信頼の確保

 食品表示に関する規定を一元化した「食品表示法」(平成25年法律第70号)の下、関係府省の連携を強化して立入検査等の執行業務を実施するとともに、産地判別等への科学的な分析手法の活用等により、効果的かつ効率的な監視を実施し、食品表示の適正化を担保する。また、消費者が適切に食品を選択するための機会の確保や、消費者の需要に即した食品の生産の振興に資するよう、加工食品の原料原産地表示について、実行可能性を確保しつつ拡大に向けて検討する。

 「不当景品類及び不当表示防止法」(昭和37年法律第134号)に基づき、関係府省が連携した監視体制の下、外食メニュー等の適切な表示を推進する。このほか、平成17年7月に公表された外食事業者による「外食の原産地表示ガイドライン」の積極的な活用を促進する。

 引き続き米穀等のトレーサビリティ制度を適切に運用する。また、食品産業事業者等による、入荷品と出荷品の対応関係も含めて入出荷記録を作成し、保存する取組の拡大を推進する。

 消費者の信頼向上に向けた食品産業事業者等の主体的な取組を促すため、食品の品質管理、消費者対応等の取組について、食品の生産から加工・流通、消費に至るまでの各段階の関係者が連携し、情報共有を通じて取組の向上と標準化を図るとともに、取引先や消費者に対する積極的な情報提供を推進する。

(2)幅広い関係者による食育の推進と国産農産物の消費拡大、「和食」の保護・継承

 ① 食育の推進と国産農産物の消費拡大

 高齢化が進行する中で、生活習慣病の予防による健康寿命の延伸、健康な次世代の育成の観点から、健全な食生活を営めるよう、関係府省が、地方公共団体等と連携しつつ、食育を推進する。

 ごはんを中心に多様な副食等を組み合わせ、栄養バランスに優れた「日本型食生活」の実践を推進するため、内容やメリット等を分かりやすく周知する。また、年代、性別、就業や食生活の状況などに応じて消費者各層の多様なニーズや特性を分析、把握した上で類型化し、それぞれの類型に適した具体的な推進方策を検討し、実施する。さらに、健康で豊かな食生活を支える役割を担う食品産業において、「日本型食生活」の推進に資するメニューや商品に関する消費者への情報提供などの取組を促進する。

 こうした「日本型食生活」の実践に係る取組と併せて、学校教育を始めとする様々な機会を活用した、幅広い世代に対する農林漁業体験の機会の提供を一体的に推進し、食や農林水産業への国民の理解を増進する。

 こうした食育活動を通じて学んだことについて、家庭での共有を促進する。

 これらの施策を効果的かつ効率的に推進するため、食育を実践する農業者、食品産業事業者、教育関係者等の現場の声を把握し、積極的な活動を促すための仕組みを構築する。

 国産農産物の消費拡大に向けて、食育や「和食」の保護・継承、介護食品の開発など医療・福祉分野と食料・農業分野が連携する医福食農連携、農村の魅力と観光需要を結び付ける農観連携、国産花きなど品目別の需要拡大等を推進する取組と連携しつつ、官民一体となった国民運動を推進する。また、地域の農産物の学校給食への安定供給体制を構築するなど、関係府省が連携しつつ、地産地消を更に推進する。特に、米については、米飯学校給食の更なる拡大、簡便化や健康志向等の消費者ニーズに対応した新商品の開発等を推進する。

 ② 「和食」の保護と次世代への継承

 日本人の伝統的な食文化である「和食」が、ユネスコの無形文化遺産に登録(平成25年12月)されたことを踏まえ、「和食」の保護・継承を本格的に進める必要がある。このため、「和食」に関する国民の関心と理解が深まるよう、「和食」の栄養バランスの健康への寄与等に関する科学的解明とその普及、学校給食や家庭における「和食」の提供機会の拡大、「和食」の継承に向けた地域における食育活動、和室等を活用した和の文化の一体的な魅力発信などを推進する。また、「和食」の保護・継承に当たっては、ユネスコの登録に際し、保護・継承に責任を持つ唯一の民間団体として位置付けられた「一般社団法人和食文化国民会議」とも密接に連携し、産学官一体となって効果的に進める。

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[150] 食料・農業・農村基本計画(原案)14/20

投稿者: 管理人 投稿日:2015年 3月20日(金)11時42分47秒 ntkmmt066108.kmmt.nt.ftth4.ppp.infoweb.ne.jp  通報   返信・引用   編集済

(3)生産・加工・流通過程を通じた新たな価値の創出による需要の開拓

 ① 6次産業化等の取組の質の向上と拡大に向けた戦略的推進

 農業者が明確な事業戦略の下で、食品産業事業者や他の農業者等とも緊密なコミュニケーションを図るなど積極的に連携しつつ、主体的に取り組む6次産業化や農商工連携を促進する。これにより、農産物や食品等の生産・加工・流通過程において価値をつなぎ、高めていくバリューチェーンの構築や、各段階におけるイノベーションを通じた新たな価値の創出を促進する。

 こうした取組を通じ、消費者のニーズ等を踏まえた機動的な経営判断等を行うことができる農業経営体の創出を推進する。

 農観連携やバイオマスの利活用、再生可能エネルギーの生産、医福食農連携など、地域の多様な資源を活用した6次産業化等を促進し、農村全体の活性化を推進する。

 このため、新商品開発や販路の開拓、必要な加工施設等の整備、事業の本格的な拡大といった取組の発展段階や取組主体に応じ、「地域資源を活用した農林漁業者等による新事業の創出等及び地域の農林水産物の利用促進に関する法律(六次産業化・地産地消法)」(平成22年法律第67号)や農林漁業成長産業化ファンド等の支援施策の活用を推進する。

 6次産業化等を通じて新たな価値の創出に成功した取組について、成功の要因や今後の課題等を分析し、その結果を踏まえた現場の取組を促すとともに、農業者等によるこれらの施策の活用方法の明確化や施策の必要な見直しを行う。また、6次産業化等の取組をコーディネートする人材を育成するための取組を含め、農業者等を適時・的確にサポートする体制の充実等を図り、取組の更なる拡大、向上を推進する。

 6次産業化等を地域ぐるみで推進するため、農業者と地方公共団体、食品産業、金融機関、試験研究機関等により構成する地域における連携の場等の設置、活用や地域の戦略等の策定を促進する。

 このような取組に加えて、地域の農産物や食品のブランド化を図るため、地理的表示保護制度の活用等を促進する。

 ② 食品産業の競争力の強化

 食品産業は、消費者ニーズに対応した食品を安定的に供給するという役割を担うとともに、国内農業とも深く結び付いた地域の主要産業の一つとして地方創生に欠かせない存在となっている。このため、輸入食品との競争が激化する中で、高齢化の進展や人口減少、女性の社会進出等による市場環境の変化に的確に対応し、引き続き食品産業がその役割を十分に発揮していくことができるよう、中小規模の事業者も含め食品産業全体の競争力の強化に向けた取組を促進する。

 ア 新たな市場を創出するための環境づくり

 食品産業事業者が、食をめぐる様々な環境変化等を的確に捉え、リスクの伴う新たな分野への進出等に積極的にチャレンジする取組を後押しする。

 具体的には、今後市場の拡大が期待されている、介護食品や食を通じた健康管理を支援するサービスの分野について、医福食農連携による食品産業事業者等の参入を促す。このため、新しい介護食品(愛称:スマイルケア食)について、認知度向上に向けた取組や地域の農産物を活用しつつ、郷土料理も取り込んだ介護食品の開発等を推進する。また、食を通じた健康管理を支援するサービスについて、地域の農産物を活用した健康レシピメニュー、機能性食品等の開発及び普及とともに、食と健康に関わる様々なデータの収集、分析、活用等を推進する。

 食品に対する消費者の信頼の確保を図りつつ、市場の拡大に資する観点から、新たな消費者ニーズを踏まえたJAS 規格等を検討し、制度化を図る。

 イ 食品流通の効率化や高度化等

 食品流通の各段階における効率化や機能の高度化等を推進する。

 具体的には、生鮮食料品等の流通基盤である卸売市場が直面する様々な課題に的確に対応し、その機能の更なる高度化を図るため、各市場それぞれの立地条件や独自の強みを踏まえた経営戦略を確立し、産地や実需者との連携を通じた魅力ある生産物の集荷・販売を推進する。また、青果物等の輸出拠点として、卸売市場の活用を目指す新たな取組などを推進する。

 また、配送の共同化や取引の電子化等による、食品流通の各段階におけるコスト縮減や、多様な消費者や実需者のニーズに適切に対応した多元的な流通の展開等を推進する。

 さらに、農産物先物市場については、価格変動の影響を軽減するなど、農業者や食品産業事業者等の活動を支える重要な機能を有しており、こうした機能が引き続き発揮されるよう、多様な取引参加者の参入を促し、農業者や食品産業事業者等が安心して利用できる市場環境を整備する。

 ウ 生産性向上等の取組

 家族経営等の中小規模の事業者が多い食品産業における生産性向上や労働力確保等に向け、優良事例の共有化等を図る官民一体となった協議会の立ち上げや、ロボット技術の導入等の取組を推進する。また、地域の食品産業事業者が、そのニーズに応じた人材を確保するための教育機関等との連携を推進する。

 エ 環境問題等の社会的な課題への対応

 食品産業の持続的な発展に向け、環境問題への取組をはじめ社会的課題への対応のための取組を推進する。

 具体的には、食品産業事業者による温室効果ガスの排出削減等の取組を進めるとともに、食品ロスの削減に向け、食品の流通過程における納品期限等に関する商慣習の見直しの促進や、消費者への普及啓発等を行う国民運動の展開を図る。また、食品産業事業者と農業者等との連携により食品廃棄物を飼料や肥料として再生利用する取組を促進する。

 高齢化や人口減少等の影響により食料の入手が困難となっている消費者が存在する地域において、移動販売や宅配サービスの展開など、食品産業事業者等による地域の関係者等と連携した取組を推進する。

http://6249.teacup.com/zenpi_kumamoto/bbs/149


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